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「桂川・相模川流域協議会 2015年度シンポジウム」コーディネーターとして参加 [財政問題]

去る12月6日(日)午後、「桂川・相模川流域協議会 2015年度 第21回シンポジウム」が大月市民会館で開催されました。

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私も今回、地元でのシンポジウム開催とあって、第2分科会「環境省の取組みと水源環境保全税(神奈川県)、森林環境税(山梨県)について ~私たちの税金の使い方を知ろう~」のコーディネーターとして参加させて頂きました。同分科会では環境省、山梨県、神奈川県から3名のパネリスト、学生を含むフロアの市民の方々との意見交換を行いました。石井大月市長も分科会に出席され、意見を述べられました。

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分科会は、会場に入りきれないほどの参加者の熱気であふれました。いわゆる「環境税」に関する両県の市民の問題意識の高さ、特に「県」という行政バウンダリーを超えた、水源から海までの「流域」という視座で今後どのような形で財源を確保し、政策を講じるべきか、という問題意識が高いことを改めて確認しました。現行では山梨県が「森林環境税」を、神奈川県が「水源環境保全税」をそれぞれ法定外目的税(超過課税)の形で課税しています。人口や資本の地域偏在等の理由により、両県の税収規模には大きな差があります。しかし行政の枠を超えた市民主導の「流域ガバナンス」なるものをどう構築し、「水」という自然資本をどう継承するかという問題意識の点では、両県とも共通しており、森林・河川保全体制の先進モデルといえます。

じつは、本学の学生も、シンポジウムの会場準備・運営の裏方として大変頑張ってくれました。私が担当する「地域実習」科目の受講生です。学生にとっていい経験になりました。

シンポジウム終了後、ステージに設置されたパフォーマンス用の薪を片づけ。女子、男子関係なく力仕事に取り組んでくれました。
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そして最後、シンポジウム関係者と学生みんなで記念撮影。お疲れさまでした。
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デトロイト市の財政破綻 その① [財政問題]

 2013年12月3日(アメリカ現地時間)は、州(State)が本来もつ権力の大きさを改めて証明する、注目すべき判決が下された日となった。デトロイト市の財政破綻に関する連邦破産法「チャプター9」適用をめぐる一連の動きに、終止符が打たれたからである。
 その注目された連邦破産裁判所(スティーブ・ローズSteve Rhodes判事)による判決は、ミシガン州知事主導によるデトロイト市への「チャプター9」適用申請は妥当(valid)であり、同市の財政破綻はやむを得ない、とするものであった。
 この「ローズ判決」は、少なくとも次の2点について、アメリカ社会、とりわけ州や地方自治体(市、カウンティ、学校区など)財政関係者に大きな影響を与えると考えられる。
 第一は、州政府の創造物(creature)と広く認識されてきた「地方自治体」この場合デトロイト市における「草の根の地方自治」の範囲には一定の制約があり、それが州知事主導による手続きが進められたことに何ら違法性はない、むしろ中長期的にみて健全な措置であるとの判例が提示されたことである。このことは、1875年ミズーリ州で下されたディロン判事による「ディロン原則」を再確認する判決でもあり、州が地方自治体の主張する地方自治のあり方、特に財政規律に関して強権的に介入する最終権力を有しているとの判例を、ミシガン州も踏襲した形となった。
 第二は、スナイダー州知事が、デトロイト市という世界的な産業集積をみる大都市、それもアメリカ自動車産業の繁栄を象徴する大都市が財政破綻の危機に直面した現実に対し、特段の救済措置は打たなかった点である。むしろスナイダー知事は、彼自身が指名した緊急財政管理監ケビン・オー氏を同市に送り込む形で市の財政破綻を積極的に進める行政手法を採用した。この手法は、裁判の争点となっていた市退職者の年金給付の大幅削減を含む市財政再建プログラム案を提示するものであったが故に論争を巻き起こしたことは、既に報道されている通りである。
 逆にいえば、「ディロン原則」以来の判例の蓄積がある一方、州知事主導による行政手法に対して地方自治体レベルでの草の根の地方自治を堅持しようとするパワーが存在していることも、浮き彫りにしたと言って良い。
 実は私自身も、デトロイト市については2010年以後、初等中等教育財政(デトロイト市学校区)の事例研究で調査している。例えば近年では、塙武郎著『アメリカの教育財政』(日本経済評論社、2012年)や、渋谷博史・樋口均・塙武郎編著『アメリカ経済とグローバル化』(学文社、2013年)第2章所収「アメリカ自動車産業の衰退と大量失業問題 :デトロイトの事例」で言及した。アメリカ自身が推進しようとする自由競争や市場経済をベースとする「グローバル化」が、政府部門それも州や地方自治体レベルの地方財政に与える経済的インパクトの大きさに息を飲む思いである。

出資金の90%まで地方債で調達OK [財政問題]

地方公営企業等金融機構への移行は、その総額166億円を地方自治体による「共同出資」で賄うことで実現されます。都道府県が64億円、市が91億円、町村が11億円、という内訳。

総務省は、厳しい地方自治体の財政状況の中で出資させるために、出資額の90%まで地方債で出資金を調達することを認め、キャッシュに余裕のない自治体でも出資できる仕組みにしました。つまり、地方に借金をさせてまでも、出資金を自ら調達させる、というものです。なかば強制的に見えるのも、そのはずで、ここまで自治体の共同出資させる最大の理由は、もし自治体から出資金が集まらないと、新「機構」に対する証券市場からの信用をは低下してしまい、新機構が資金不足を解消するために債券発行を行うとなると、金利が上昇する恐れがあるからです。それを避けるために、「自治体に」債券発行させる、というものです。

確かに、地方自治体が債券発行することは、新機構の融資活動にはメリットがありますが、しかしそのためにと言って地方自治体に債券発行(要するに借金)させるのは、自治体の住民(納税者)に利払いを強制するものであって、これでは地方分権改革に逆行しています。

日本の地方債ファイナンスは米国に比べて問題が山積しているのですが、最大の課題は、地方債の発行は原則として公共事業用の資金調達を目的としている点です。これを今回の改革によって、地方債の発行に特例が与えられ、地方財政ファイナンスに幅が広がったとの評価もあるでしょうけど、しかし本質的な問題解決とはならない気がします。

「地方公営企業等金融機構」への移行 [財政問題]

地方自治体の厳しい財政状況・・・。そのような中で次のような改革が今年、実施されます。

今年の10月、「公営企業金融公庫」の業務を、「地方公営企業等金融機構」に引き継がせます。これは政府系金融機関の改革の一環で行われるもので、地方分権改革の一環としても位置づけられるものです。
 さて、この「公庫」とは、国が全額出資する政府系金融機関のことで、その総額は166億円になります。これを「機構」に移行するわけですが、何がポイントになるかというと、それまで国が丸抱えだった上記総額を、国が一切出資せず、その全額を地方自治体(都道府県と市町村)に「共同出資」させる、という点です。
 とはいっても、財政破綻してしまった市があるほど地方財政は厳しいはずで、手元資金に余裕はほとんど、あるいは全くありませんから、共同出資は不可能に近いというのが、多くの自治体の実情のはずです。
 しかし、何と、ほとんどの自治体はこの改革に応じる見通しになっています。その証拠に、2008年度予算でその出資額を盛り込むことになっているのです。皆さんの自治体は、どのような方針(予算編成)を立てていますか? 
 でも、なぜ、自治体は財政難であるのにも関わらず、出資が可能なのでしょうか?そして、その改革は本当に地方分権改革に資するものなでしょうか? 不思議。。。

地方財政自立への道 [財政問題]

先日、あるテレビ番組で、人口7,000人の小さな町の財政自立を取り上げていました。

我が国は、東京都以外の地方自治体は、「交付団体」といって、国から地方交付税を受け取ることで財政需要を満たしています。
つまり、このテレビ番組で紹介された自治体は然り、日本のほとんどの自治体は必要とされる財源は国からの交付税に依存しているのが現実です。でも、このことは、国が全国同一水準の行政サービスを「ユニバーサルサービス」という理念で実施している結果として引き起こされているに過ぎず、必ずしも地方自治体の側が国に積極的に「依存」している訳ではない、との解釈も成立します。少なくとも、そうした解釈をもつ自治体の事例は少なくありません。

地方交付税の傾斜配分(財政調整・所得再分配)の在り方については、国の在り方そのものに係る議論ですから、慎重に議論すべきでしょうけど、全国同一水準の行政サービスの実施や維持には、少し検討する余地があるように感じた、そういうテレビ番組でした。

今後、地方公営企業会計との連結決算も4月以降実施される関係で、地方自治体の財政ファイナンス面での「自立」(自律)が本当に試されるようです。大都市を中心に、地方債の格付け取得への動きも盛んになってきてますが、小さな自治体のファイナンスの動きに注目したいものです。

来月、東北のある町を視察します。そこも、やはり財政状況は厳しいですが、しかし、自治体という組織としての財政状況が厳しくても、会計の帳簿には現れない、町民の意識や考え方、前向きな姿勢に注目したいと考えています。

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